ISEは第8回2025年度tekom/iiRDSコンソーシアム年次総会に参加しました。
開催日:2025年11月10日(月)15:00-18:00 (CET)
~IEC 63485発行に向けた進捗と、チャットボット連携などの最新ユースケース~
1. エグゼクティブサマリ
tekom iiRDSコンソーシアムは2025年11月10日、第8回年次ミーティングを開催しました。
今年のハイライトは、デジタルデータチェーンコンソーシアム(DDCC)との連携による国際標準化(IEC 63485)の順調な進捗と、AI・チャットボット連携を見据えた実用的なユースケースの拡大です。欧州・米国・日本を含む国際的な活動が活発化しています。
2. ピックアップ・トピックス
【標準化動向】 IEC 63485 国際標準化へのカウントダウン
iiRDSをベースとした国際規格「IEC 63485」制定に向けたプロジェクトが「フェーズ2」の佳境を迎えています。
VDI 2770との調和:デジタルメーカー情報の規格であるVDI 2770の要件を取り込み、iiRDSとの調和が図られました。
進捗:2025年12月には投票用委員会原案(CDV)が提出される予定で、2026年には最終国際規格案(FDIS)の承認フェーズへと進みます。
意義:業界団体規格から国際的な標準規格(IEC)へ昇華することで、採用企業の長期的な信頼性が担保されます。
【技術動向】 新バージョン「iiRDS 1.3」とAI/チャットボット連携
実務での使いやすさと最新技術への適応を強化したバージョン1.3がリリースされました。
新フォーマット:VDI 2770との調和に加え、パッケージ形式の改良(iiRDS/H)が行われました。
AI×iiRDSの最前線:SEW Eurodrive社とEmpolis社による「ナレッジグラフと生成AI(RAG)を組み合わせたチャットボット」の事例が共有されました。
- ポイント:製品のシリアル番号に基づきiiRDSメタデータで情報をフィルタリングすることで、生成AIのハルシネーションを防ぎ、信頼性の高い回答を提供します。
- 新技術:MCP(Model Context Protocol)サーバーを活用し、iiRDSパッケージと対話する新たな技術検証も進んでいます。
【ガイド・ツールの強化】 導入を加速させるリソースの拡充
標準化ガイドの公開:メタデータを正しく割り当てるための「Guide for the Standardized Use of iiRDS」が無償公開されました。これはLLMによる自動タグ付けのコンテキストとしても活用可能です。
DITA連携:OASIS DITA委員会との連携強化により、DITA Open Toolkit用プラグインの改良やSubject Schemeによる完全サポートが進められています。
【国際展開】 日米欧での展開拡大
米国:大規模カンファレンス「ConVEx」への出展などを通じ、米国企業の新規加盟が増加しています。
日本:2025年10月のTCシンポジウム(京都)において、DMG森精機とISEによる「IEC PAS 63485実装プロトタイプ」の事例発表が行われました。既存ドキュメントをチャンク化し、メタ情報を付与することで検索性を向上させる実証実験の結果が共有されています。
3. 今後のロードマップ(2026年に向けて)
2026年は「実用的なアプローチの強化」がテーマです。
- IEC 63485の正式発行に向けた最終調整。
- AI、デジタルプロダクトパスポート(DPP)、デジタルツイン(IDTA)との連携強化。
- 技術者および情報アーキテクト向けの新しいeラーニングコース(自己学習形式)の提供開始(2026年初頭予定)。
